<< 2008年06月
1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30

【中国の光と闇2】ワンパターン(笑): 自衛隊 氷を溶かす 旅ならず【テントはいっぱい送ってあげて】

2008/06/01 16:52

 

 例によって日本側はモタモタ、中国側はドタキャン、やっぱりテントは民間機で送ってネ、ということに相成った。面白いことに日経は5月30日朝刊ですでに「自衛隊機派遣見送り」という記事を一面トップで報じていた。中国政府内部の動きと日本の対応についてはさすがにパイプが太いのかなと思う。ちなみに産経30日は「派遣微妙に、中国の正式要請なく」となっていた。29日のテレビではたしか中国外務省の秦剛報道官だろうか、微妙な顔で、「世界の国と軍からの援助は歓迎する」と言っていた。また、自衛隊機でもいいという話だったことも報じられた。

 最初は中国国防省「担当者」だった。低いレベルからの要請と自衛隊機でよいという了解を上層部や政府、外務省など、すなわち胡錦濤政権の要請と受け取ったようだ。しかし、そういう要請や了解は確かにあった。少なくとも中国側も明確に否定出来ず、最終的に民間機で送って欲しいという正式要請があった後、日本側の理解と応諾に対して「感謝の表明」まであった。

 もし、中国に自衛隊機を送るなら、間髪を入れずに送るべきだった。どうせテントなど多数は集まらないのだったら、二百張りと毛布で良いから先ず一機送ってしまえばよかったのだ。それで、批判が高まったら荷物を降ろしてすぐ帰す。あとは民間機でもよい。え、正式要請でなかった?もう、発進してしまいました。途中で帰しますか?それもかっこ悪いですよね。間違ったということにしておきましょうか…と、そうやって前例など作るものだ。日本の場合たぶん法律が邪魔してそういうフライイングが出来ないのかも知れない。しかし、有事の際にはそういう遅れが致命傷になるだろう。

 緊急援助なのにモタモタしているから、情報は瞬時にかけめぐり、当然ながら一部中国世論の反発をまねき、政府部内の意見統一が不可能になり、チャンスは流れてしまう。自衛隊としてはせっかくやる気になったのに「はしごをはずされた」ということになった。お友達の気持ちに敏感すぎる首相はおかんむり「自分の真意と違う動きになっている」「最優先なのは、救援物資を早く送ることであり、自衛隊機を出すことではない!!」(31日一面産経新聞) しかし、そもそも自衛隊を頼ったのは命令一下、テントをかき集めゴーできるという即応性であったはずだ。

 それにしても330万張りのテントが必要なところに0.036%、1200張りのテント(31日読売新聞)しか送れないのではなぐさめ程度の緊急支援だ。自衛隊は断られたのだから、自衛隊のテントは出し渋るのは仕方ないのかも知れない。しかし、日本の援助は心はこめられていてもすずめの涙でしかないとすれば、みみっちいという印象は残るだろう。カルフールがお金で中国の民心を買ったのであれば、日本政府も、最も必要とされるテントで民心を買うことが良い結果をもたらすのではないか。しかし、大事なことは、相手に言われてたくさん送るのでなく、日本が全く自発的に、政府でなく被災民衆の心を勝ち取るために、ちょっと無視できない数量のテントを送るということだ。

 結果、自衛隊を送れなかったのは良かった、という考えがある。日本が自衛隊を送ると、今度日本に大地震などが起こった時、中国は人民解放軍の輸送機を乗り入れると言うのではないか。日本は断われるだろうか。得意の人海戦術で救援チームを送ってきた時、いろいろ日本の情報を持っていかれることは覚悟せねばならないだろう。純粋に人命救助だけして帰ってくれるとは限らないのですぞ!とまあこんな具合だ。

 中国の政府内、国内の矛盾、ドタバタが曝された。日本にとって損にはならないという考えもある。コメントしてくださった、iza104さんのエントリだ。参照:http://yutakarlson.blogspot.com/2008/06/blog-post.html
 ともかく、政府はあとをクールに決めていただきたい。

カテゴリ: 政治も  > 外交    フォルダ: 中国四川大地震

コメント(1)  |  トラックバック(0)

 
このブログエントリのトラックバック用URL:

http://chrysanthemum.iza.ne.jp/blog/trackback/594393

コメント(1)

コメントを書く場合はログインしてください。

 

2008/06/02 11:13

Commented by iza104 さん

■自衛隊機派遣を見送り、アジア安保会議でも話題に-結果的には日本外交の勝利か?
http://yutakarlson.blogspot.com/2008/06/blog-post.html
こんにちは。私は今回の自衛隊機派遣の見送りは、結果として日本外交の勝利だったと思います。なにしろ、中国の異常ぶり、壊れぶりを国内外にはっきりと晒すことができました。もし、自衛隊機の派遣が実施されたら、これも歴史的転換点ということで、日本側にとって良い結果をもたらしたと思います。今回の現場レベルの折衝者、どっちに転んでも日本にとって良いと判断したと思います。中国側の言質をとり、うまく立ち回ったと思います。ある意味で計算高くえげつないほどの狡猾さだとも思えるくらいです。これによって、戦時や大災害などへの中国のリスク管理体制はできていない、特に意思決定が遅いことと、統一されていないという実証実験ができたと思います。中国上層部も「やられた!」と感じていると思います。この件に関しては、おそらく永遠に報道されないと思います。まさか、日本政府が「中国のゲンチトッタドー!!!」などと報道するわけにはいかないからです。詳細は私のブログを是非ご覧になってください。

 
 
トラックバック(0)